2023年6月30日。
下り特急南紀7号の新宮到着をもって、キハ85系の全ての定期運用が終了となりました。
1992年の3月から「ワイドビュー南紀」として運転が始まってから30年以上。速達性とイメージアップに貢献してきた同系も時代の波には逆らえず、惜しまれつつも有終の美を飾る運びとなったのでした。
海あり山あり…風光明媚な伊勢・紀伊を駆け抜けてきたワイドビュー南紀。今回はその柔軟な組み換えを活かした編成を記録と共に振り返っていこうと思います。
2021.2/10
三瀬谷~滝原の宮川橋梁を渡る南紀5号
電車利用で多気以南を攻めたのはこの時が初めてで、佐奈駅まで暇つぶしがてら歩いていたようです。
南紀の撮影に本腰を入れ始めたのはグリーン車廃止による編成見直し以降のこと。
運用変更直後は平日でも3両が多い印象でした。
2021.11/26
近鉄のフリーパスの恩恵を受けつつも、伊勢鉄道線内で撮ったりといろいろ動き回っていました。卒論の現地調査やらで使った時の余りなんですよね…実は。
キハ84-200が増結された3両編成
HC85系導入後は中間車の廃車が比較的早く進んだこともあり、後半は同じ3両でもダブルヘッダーの頻度が高くなりました。
2021.12/12
南紀関連で注目だったのが同路線を走る臨時急行「さわやかウォーキング」。この日はそれ目的で撮影に赴きました。
写真は松阪駅でそのさわやかウォーキング号と離合した定期の南紀2号です。所定の最短編成となった2両を初めて目の当たりにし、違和感が凄まじかったです。
2022.1/3
2021年度の年末年始繁忙期。ご多分に漏れず南紀も増結がかかり、全列車がダブルヘッダーの4両編成で運転されました。
ちょっとしたハプニングもありましたがお天気にも恵まれ、充実した年明けでした。
2022.4/30
お次はGWの増結です。徐々に需要も回復してきたのか、さらに長い5両での運転となりました。
午後から下り坂となり若干悔いの残る結果とはなりましたが、後にリベンジできたのも今となってはいい思い出です。
2022.5/28
何気ない週末の3両南紀を伊勢柏崎の鉄橋で
長編成のひだももちろん魅力的ですが、それとは対照的な南紀にも南紀にしかない良さがあるなと改めて感じました。
←紀伊勝浦 〈キハ85-0+[キハ85-1100+キハ85-0〉 名古屋→
3両中3両が先頭車、両端非貫通。冷静に考えなくてもおかしいです(褒め言葉)。
2022.8/11
お盆のキハ85増結はこの時が事実上最後となりました。
本命は言わずもがなモノクラス化以降最長となった6連(しかもトリプルヘッダー)ですが、臨時81~82号で走った編成が
←紀伊勝浦 〈キハ85-0+[キハ85-1100+キハ84-300+キハ85-200] 名古屋→
というトンデモな構成でした。
目撃情報を見て度肝を抜かしたのを今でも覚えています。今見ても本当にヤバいです。
逆光なのが惜しいところですが、上下撮れるポイントだったのが救いでしたね。
2022.10/9
こちらも南紀関連ということで「鈴鹿グランプリ号」、いわゆるF1臨です。
鈴鹿サーキット稲生~亀山間の回送を雨の中撮りに行きました。
今年はこのF1臨と夏の熊野花火の臨時はどうなるのでしょうか。定期運用終了後もしばらく残すと言われていたような気もしますが、こちらもHCに置き換えが濃厚…?
2023.1/3
2年連続となった年末年始の増結南紀撮影、今回は所定の2連にそのまま3両繋げた感満載の5両編成です。
今年のGWはこの4号車にもう1両先頭車が加わった編成で未撮影のパターンだったのですが行けずじまいでした。
2023.6/25
そして最後の撮影となったのが先日の記事でも上げた「ありがとうキハ85系南紀号」です。フィナーレに相応しい堂々たる編成は圧巻でした。
…
さて、記事の構成どうするかとか、ひだの時は書いたのに南紀は書かないってどうなんだろうとかあれこれ考えているとあっという間に時間が経ってしまいました。
今日は7月9日。キハ85系のさよなら運転の日です。
ここまで追いかけた車両は今までなかったと思いますし、その分感慨深いです。青春の1ページと言っても過言ではありません。
柔軟な組成、力強いカミンズエンジン、素晴らしい眺望…どれを取っても最高でした。
キハ85系、最後まで本当にお疲れ様でした…!!